英語の「be to」構文の使い方をマスターしよう！構文の持つ意味と訳し方を解説

ゆういちろう ライター

学習塾で英語講師として33年の経験。多くの受験生達の志望校合格を実現してきました。英検指導にも精通し、小学生から高校生までの英検取得を支援しています。英語教育に対する深い理解と情熱を持ち、常に最新の教育方法を取り入れて、読者にとって有益なコンテンツを提供しています。教育に関する専門知識を活かし、信頼性の高い記事を通じて、皆様の学びをサポートしていきたいです。

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英語学習では、英文理解や英作文をしやすくするために「構文」と呼ばれる文の基本的な構造パターンを覚えます。
今回は、英語の構文の中でも学習者を混乱させやすい「be to」構文の作り方と訳し方について解説しましょう。

この記事で、文の構造はシンプルなのに様々な意味を併せ持つ「be to」構文への理解を深めてくださいね。

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「be動詞＋to＋動詞」で作る「be to」構文

「be to」構文は、「主語＋be動詞＋to＋動詞」の語順で作られるのが一般的です。
「be to」で一つのまとまりとなり、後ろに続く動詞に意味を加える助動詞のような役割を果たします。

「be動詞＋to不定詞」という構成として捉えてしまうと意味が理解しにくくなるので、「be to」でひとまとまりであると考えましょう。

「be to」構文ってどんな意味？

「be to」構文は、「予定、義務・命令、意図・目的、運命、可能」という様々な意味を併せ持つ構文です。
「be to」構文が使われた文一つを見ただけではどの意味で使われているのか判断するのは難しいので、文脈全体を考える必要があります。

「be to」構文には、「～することになっている」という基本的なニュアンスが含まれています。
構文がどの意味で使われている場合でも、このニュアンスで考えてみるとおおむね意味が通じるので、理解の助けになるでしょう。

「be to」構文の訳し方

「be to」構文は、「～することになっている」という基本のニュアンスでそのまま訳すと、日本語として不自然な訳になってしまうこともあります。
その場合は、それぞれの意味に合わせて訳しましょう。

ここからは、「予定、義務・命令、意図・目的、運命、可能」という5つの意味での使い方とそれぞれの自然な訳し方を紹介します。

予定

「be to」構文が最も頻繁に使われるのは「予定」を表す場合です。
確実に実行されると分かっている予定を表します。

「予定」の意味で使われる場合は、「～することになっている」という基本の訳し方で十分意味が通じることが多いです。
さらに日本語として自然に訳す場合は、「～する」「～する予定だ」などと訳します。

例文：My grandmother’s bullet train is to arrive at Osaka station at 3:00 tomorrow afternoon.
意味：祖母の乗る新幹線は明日の午後3時に大阪駅に到着することになっています。

例文：The piano competition in which my daughter is participating is to take place next weekend.
意味：娘が出場するピアノのコンクールは来週末に開催される。

例文：A month later, she be to leave to study in New Zealand.
意味：1か月後、彼女はニュージーランド留学へ出発する予定です。

義務・命令

「be to」構文は、「義務・命令」を表現して使われていることも多いです。
周囲の状況など客観的な視点で、相手に義務を課したり命令したりする必要がある場合に使われます。

「義務・命令」の意味で使われる場合も、基本の「～することになっている」という訳で比較的意味は通じます。
しかし、さらに自然な訳にするなら「〜すべきだ」「～しなければならない」などの訳し方ができるでしょう。
また、「～しろ」「～しなさい」などの命令口調で訳すことも多いです。

「義務・命令」の表現は、「～してはいけない」という禁止を表すために否定文で使われることもあります。
否定文にする場合は、「主語＋be動詞＋not to＋動詞」の語順です。

例文：That assignment is due today, so you are to turn it in to your teacher by after school today.
意味：その課題の提出期限は今日なので、今日の放課後までに先生に提出することになっています。

例文：You are to come back to the office as soon as the meeting is over.
意味：打ち合わせが終わったらすぐに会社に戻ってきなさい。

例文：You are not to enter that lawn.
意味：その芝生に入ってはいけません。

意図・目的

「be to」構文で表現できる意味3つ目は「意図・目的」で、多くの場合「if」節などの条件文の中で使われます。
そして後ろに続くメインの文は、「～しなければいけない」「～しなさい」「～する必要がある」など忠告やアドバイスの形になっていることがほとんどです。

この場合の「be to」構文を日本語として自然な訳にするなら、「もし～するつもりなら」「もし～したいなら」といった訳し方が良いでしょう。

例文：If you are to get into that college, you need to get better grades.
意味：もしあの大学に入学したいなら、もっと成績を上げる必要がある。

例文：If you are to buy a new phone, you must save up the money.
意味：もし新しいスマホを買いたいなら、お金を貯めなければいけません。

運命

「be to」構文を使うと、「～する運命だ」「～するように運命づけられている」などの表現も可能です。

ただし、ほとんどの文章では強い否定を表す「never」と一緒に過去時制の否定文の形で使われます。
語順は「主語＋be動詞（過去形）＋never to＋動詞」です。
「～する運命ではなかった」という訳が不自然な場合は、「〜することはなかった」などと訳せます。

例文：She was never to again gave a speech at a lecture.
意味：彼女が講演会でスピーチをすることは二度となかった。

例文：The restaurant was never to open for business again.
意味：その店が営業再開することは二度とありませんでした。

可能

「be to」構文は、「～できる」という「可能」を表す場合にも使われます。
この意味の場合、否定文にして「可能ではないこと・できないこと」を表現するために使うのが一般的です。

語順は「主語＋be動詞＋not to＋動詞」で、「～できない」と訳します。

例文：He interviewed with ten companies but was not to get a job.
意味：彼は10社の面接を受けたが、就職できなかった。

例文：I washed the clothes many times, but the stains on the clothes were not to come off.
意味：何度も洗濯しましたが、服に付いた汚れは落ちませんでした。

まとめ

この記事では、英語学習の際に混乱しやすい「be to」構文の持つ意味5つとその基本的なニュアンスを解説しました。
「予定」「義務」「意図」などの意味で「be to」構文が使われる時に、正しく理解し適切に日本語訳できるようになっておきましょう。