英語で「保育士」は何と呼ぶ？子どもを教える幼稚園の先生の言い方も紹介

ゆういちろう ライター

学習塾で英語講師として33年の経験。多くの受験生達の志望校合格を実現してきました。英検指導にも精通し、小学生から高校生までの英検取得を支援しています。英語教育に対する深い理解と情熱を持ち、常に最新の教育方法を取り入れて、読者にとって有益なコンテンツを提供しています。教育に関する専門知識を活かし、信頼性の高い記事を通じて、皆様の学びをサポートしていきたいです。

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保育園の先生は「保育士」、幼稚園の先生は「幼稚園教諭」というのが、日本語での正式な呼び方です。
では、これらの職業を英語で言うとどうなるでしょうか？

実は、「保育士」と「幼稚園教諭」の英語での呼び方はアメリカとイギリスで異なります。
保育士が働く「保育園」と幼稚園教諭が働く「幼稚園」の呼び方が、それぞれの国によって異なるためです。

それでは、就学前の子どもたちを教える教育機関がどんなシステムになっているかも押さえながら、それぞれの国での呼び方を確認していきましょう。

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「保育士」を英語で言うと？

「保育士」を指す英単語は、アメリカとイギリスで以下のような違いがあります。

day-care teacher

アメリカ英語で「保育園」は、「day-care」もしくは「day-care center」と呼ばれます。
乳幼児〜5歳児までを預かる施設のことで、「託児所」も指す単語です。
仕事を持っている親が、基本的に朝から夕方まで長時間子どもを預けることができます。

この「保育園」を意味する「day-care」を使って、アメリカでは「保育士」のことを「day-care teacher」と呼びます。

例文：My three-year-old son takes the bus to day-care every day.
意味：3歳の息子は毎日バスで保育園に通っています。

例文：My daughter is a day-care teacher.
意味：わたしの娘は保育士です。

例文：I have been working at a day-care center in New York City for about 5 years.
意味：わたしはニューヨークの保育園で約5年間働いています。

nursery teacher

イギリスでは「保育士」のことを「nursery teacher」と呼びます。
「nursery」とは「保育園」や「託児所」のことで、主に小学校に入る前の3～5歳までの子どもを預かる施設です。
他に「nursery school」「day nursery」などの名称も使われています。

「nursery」の発音記号は「nˈɚːs(ə)ri（米国英語）、nˈəːs(ə)ri（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「ナーサリィ」に近いです。
「保育園」を指す他に「家庭の子ども部屋、育児室」などを意味することもあります。

例文：My sister was able to get a place at the most popular nursery in London.
意味：妹はロンドンで一番人気のある保育園に入園できました。

例文：My grandson loves his nursery teacher, Nancy.
意味：孫は保育士のナンシーのことがとても気に入っています。

例文：I am studying to become a nursery teacher in Manchester, UK.
意味：イギリスのマンチェスターで保育士になるための勉強をしているところです。

英語で「幼稚園の先生」は何と呼ぶ？

それでは、「幼稚園の先生」つまり「幼稚園教諭」は英語で何と呼ばれているのでしょうか？
「幼稚園教諭」はアメリカでもイギリスでも呼び方は同じで、「preschool teacher」です。

「preschool」とは、小学校に入学する前の子どもたちが通う教育機関を指します。
基本的に朝から午後早くまでの短時間子どもを預かり、読み書きや算数などの学習やアクティビティをする施設です。
アメリカでは基本的に3歳から、イギリスでは2～3歳から入園できます。

「preschool」は「～前の、～以前の」を意味する「pre」と「学校」を意味する「school」を組み合わせた言葉です。
発音記号は「príːskùːl（米国英語）、pri:ˈsku:l（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「プリィースクゥール」に近くなります。

例文：In American preschools, children learn to read, write and do simple calculations.
意味：アメリカの幼稚園では、読み書きや簡単な計算を学習します。

例文：He is a preschool teacher working part-time.
意味：彼は非常勤で働く幼稚園教諭です。

例文：My daughter has dreamt of being a preschool teacher since she was little.
意味：娘は小さい頃から幼稚園の先生になるのが夢でした。

「preschool」は「就学前の、学齢前の」を意味する形容詞としても使われます。
また「幼稚園児、未就学児」を意味する「preschooler」は、「preschool」から派生した単語です。

就学直前の子どもを教える教育機関の先生は？

アメリカとイギリスの子どもたちは、小学校入学前の約1年間を学校教育のための準備に費やすのが一般的です。
これらの国ではそのための教育機関が整備され、そこでの学習は義務教育の一部とみなされています。

日本には存在しないこの教育機関で働く先生は、「day-care teacher」や「preschool teacher」とは異なる呼び方で呼ばれます。
ではこの先生たちを英語で何と呼ぶのか、就学直前の子どもを教える教育機関の名称と併せて覚えましょう。

この教育機関は日本に存在しませんが、一般的に「幼稚園」と訳されます。

kindergarten teacher

アメリカでは、学校教育のための準備をする教育機関を「kindergarten」と呼びます。
そこで働く先生は「kindergarten teacher」です。
「kindergarten」の発音記号は「kíndɚgὰɚtn（米国英語）、ˈkɪndɜ:ˌgɑ:rtʌn（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「キンダーガーテン」に近いです。

「kindergarten」はアメリカでは小学校の一部と認識されており、日本の幼稚園の年長クラスのように5歳の子どもが通います。
小学校で学習する読み書きや計算の基礎を学び、対人関係スキルやコミュニケーション能力を育むための活動が行われます。

例文：At the age of five, my nephew started kindergarten.
意味：5歳になった甥は幼稚園に通い始めました。

例文：In American kindergartens, children prepare to enter primary school.
意味：アメリカの幼稚園で子供たちは小学校に入学する準備をします。

例文：A friend of mine started working as a kindergarten teacher in San Diego.
意味：友だちがサンディエゴで幼稚園の先生として働き始めました。

「kindergarten」は、「子どもの庭」を意味するドイツ語が語源になっている言葉です。
そのため「kindergarden（キンダーガーデン）」ではなく、ドイツ語の綴りのまま「kindergarten（キンダーガーテン）」と表記・発音します。

reception teacher

イギリスにも小学校入学前の準備をする教育機関があり、「reception」と呼ばれています。
そこで働く先生は「reception teacher」です。
「reception」の発音記号は「rɪsépʃən（米国英語）、rɪˈsepʃʌn（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「リセプシュン」に近いです。

「reception」はそれぞれの小学校に付属しており、満4歳の子どもたちが通います。
イギリスでは5歳で小学校に入学するので、その前の1年間をかけて小学校の学習の基礎や社会性を育むための様々なアクティビティを行います。

例文：Receptions are attached to primary schools in the UK.
意味：イギリスの小学校には幼稚園が併設されています。

例文：I qualified to work in British receptions at a university in London.
意味：ロンドンの大学で、イギリスの幼稚園で働く資格を取得しました。

例文：I am meeting with my son’s reception teacher next week.
意味：来週幼稚園の先生と面談があります。

「reception」は他にも様々な意味を持つ言葉です。
例えば、「歓迎、接待、歓迎会、世間の反応、受領、受理、入会、加入」などの意味で使われます。
またイギリス英語では、「（ホテルや会社などの）フロント、受付」を指す名詞でもあります。

まとめ

この記事では、アメリカとイギリスで異なる「保育士」「幼稚園教諭」の呼び方を確認しました。
保育士が働く「保育園」と幼稚園教諭が働く「幼稚園」の呼び方や日本には存在しない教育機関についての知識もしっかり頭に入れておきましょう。