スラングの“dude”ってどんな意味？発音や由来、使い方まで詳細に解説！

川田 幸寛 英語コーチ / ライター

高校時代に英語を猛勉強し、校内偏差値が40→80にUP。大学では英語教育を専攻し、4年次にオーストラリアのパースへ留学。「話す」「聞く」にフォーカスを置いて、現地の人々や世界各国の留学生と交流を深めた。その結果、ケンブリッジ英検B2、TOEIC400→835を取得。現在は、海外へ行きたいけど英語に不安がある人たちのサポートや後押しをしている。

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英語圏の映画やドラマ、音楽の歌詞の中でよく耳にする“dude”という単語。
英語を話す友達がいる人なら、会話の中やチャットで“Hey dude！”や“What’s up, dude！”と呼びかけられたこともあるかもしれません。

この“dude”という言葉は実は英語のスラング。本来その言葉が持っていた意味を超えて、様々な意味で広く使われるようになった俗語です。

今回は、スラングとしての“dude”の意味や由来、使い方を解説します。
友達との距離を縮めるのに便利なスラングですが、使う場面や人を選ぶ言葉でもあるので、使い方をしっかり確認してから使いましょう。

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“dude”ってどんな意味？

“dude”は、英和辞書を引くと「気取り屋、都会育ちの人、やつ、男、野郎、おまえ」などたくさんの意味が出てくる言葉です。

発音記号は「dúːd（米）、djúːd（英）」で、「ドゥード」や「デュード」と読みます。
複数形で使う場合はスペルが「dudes」と変わり、読み方は「デュードゥ」です。

“dude”の由来は？

もともと“dude”は都会から来たおしゃれな観光客などに対して使う、多少の皮肉や揶揄が含まれた言葉でした。

19世紀の後半には“dude”は「地方に住んだことがないおしゃれな男性」を指すようになり、“dandy（ダンディー）”に代わる新しいワードとして広まっていきます。

この時代には、都会から来た観光客が田舎の牧場の生活を体験できる“dude ranch”という施設も作られました。

その後、カリフォルニアの男性サーファーたちの間でお互いを呼び合う呼称として“dude”が使われたことをきっかけに、現在のスラングとしての使い方が確立されたと言われています。

スラングとしての“dude”を使い分けよう！

現在では主にアメリカ英語でスラングとして使われている“dude”。その3つの使い方を見ていきましょう。

男性を指す言葉

“dude”は男性を指す時に使われる表現です。「人」という意味の“person”より砕けた雰囲気が伝わります。
日本語では「あいつ、やつ、野郎」などと訳せるでしょう。

例文：That dude’s performance is so attractive！
意味：あいつのパフォーマンスは超かっこいいよ！

例文：He is a nice dude.
意味：彼はいいやつだ。

例文：Look at that dude sitting in the front row. He wears a very fancy shirt.
意味：最前列に座っているあの野郎を見てみな。超派手なシャツを着てるぜ。

非常に仲の良い男性を指す時には“my dude（直訳すると「わたしの男」）”と呼ぶこともあります。
男性が“my dude”と言うと「俺のダチ」、女性が言えば「わたしのカレ」という意味になります。

例文：My dude is a stunning good-looking man！
意味：わたしのカレはビックリするほどかっこいいの！

挨拶・呼びかけとして使う

スラングとしての“dude”は、男性へのフレンドリーな挨拶や呼びかけとして相手の名前の代わりに使われることもあります。
この場合“dude”という単語そのものに深い意味はありません。

例文：Hey dude, do you want to go to karaoke this Sunday？
意味：なあ、今週の日曜にカラオケ行かねえ？

例文：What’s up, dude？
意味：おまえ、最近どう？

“What’s up”は、親しい友達にあった時の挨拶です。

例文：Hey dude, How have you been？
意味：やあ、元気にしてたかい？

友達に感謝を伝える時に“dude”を添えることもあります。

感嘆詞として使う

“dude”の3つ目の使い方は、「おお！」「うわぁ！」「おいっ！」「イェーイ！」などの感嘆詞です。
何かに感動したり驚いたり怒ったり、テンションがあがったりした時に使われます。

例文：Dude, this movie was really moving！
意味：ああ、この映画は本当に感動した！

例文：Dude！I got to be in the same class as that girl I love！
意味：イェーイ！好きなあの子と同じクラスになれたぜ！

例文：Dude, Watch out！There is a step right in front of you.
意味：おいっ気をつけろ！目の前に段差があるぞ。

“dude”の代わりに使える言葉はある？

“dude”と同じように挨拶や感嘆詞、男性を指す言葉として使える単語やスラングを紹介します。

男性を指す言葉

男性を指す言葉には“dude”以外にも“guy”や“man”、“boy”があります。

例文：He is a nice guy.
意味：彼はいいやつだ。

例文：That man at the bus stop is my brother.
意味：バス停にいるあの男はわたしの兄です。

挨拶・呼びかけとして使う言葉

“dude”の代わりとして以下のような呼びかけが使えます。
どれも「親友など、とても親しい間柄の人」を指す言葉です。

“bro”はイギリス英語では“bruv”とつづります。

イギリスやニュージーランド、オーストラリアでは“dude”の言い換えとして“mate（メイト、マイト）”という呼びかけの言葉も使われています。
“dude”自体はあまり使われません。

以下の例文のように呼びかけとして使用します。

例文：Hey pal, do you want to have a hot dog for lunch today？
意味：なあ、今日のランチはホットドッグ食べねえ？

例文：What’s up, mate？
意味：よう、最近どう？

男性も女性も含まれるグループに呼びかける時には“guys”を使えます。

例文：Hey guys！How’s it going？
意味：やあ、みんな！元気かい？

例文：Have you guys bought this fan goods yet？
意味：キミたちはこのファングッズをもう買ったかい？

親しい女性に対してフレンドリーに呼びかけたい時には“girl”や“dudette（デューデット）”を使います。

例文：Hi dudette, do you want to go out for lunch together？
意味：なあ、一緒にランチしに行かねぇ？

例文：How have you been, girl？
意味：やあ、元気にしてたかい？

“dudette（デューデット）”は”dude”の女性形で、”dude”に女性を表す接尾辞“-ette”を付けたスラングです。

感嘆詞として使う言葉

テンションが上がった時には“dude”の代わりに“man”を使っても同じ意味になります。

例文：Man, that actress is so beautiful！
意味：わぁ、あの女優超きれい！

例文：Man, you’re wearing nifty earrings！
意味：おっ、かっこいいピアスつけてるな！

使うシーンを選ぼう

“dude”はフレンドリーさを表現できる便利なスラングですが、非常に砕けた言い方なので使えるシーンや相手が限られます。確認していきましょう。

フォーマルシーン、ビジネスシーンではNG

“dude”は「あいつ、やつ、おまえ」というかなり砕けたニュアンスになるため、フォーマルな場面やビジネスシーンでは使用できません。

親しい間柄や仲の良い友達の間だけで使い、丁寧に話すことが求められる場面で“dude”を使用するのは避けましょう。

基本的に男性に対してだけ使う

“dude”を呼びかけとして使う時には、男性に対して使用するのが基本です。
女性に対して“dude”と呼びかけると失礼に当たるので、女性には使用しない方が良いでしょう。

珍しいですが、自分の奥さんに対して“dude”と呼びかける男性もいます。

女性は使わないのが無難

出身地や育った環境によってはネイティブの女性が“dude”を使うこともあります。
しかし“dude”はとてもカジュアルで砕けた言葉なので、外国語として英語を勉強する女性は使用しない方が無難です。

“dude”は使いすぎない

“dude”は親しみを込められる便利なスラングですが、使いすぎると知性の足りない人という印象を与えてしまうので注意しましょう。

まとめ

今回は、親しい仲での英会話で頻繁に耳にするスラング“dude”の意味と使い方を解説しました。

“dude”は友達との距離を縮めるのにとても便利な表現ですが、非常にカジュアルな言葉でもあります。
ニュアンスをしっかり意識しつつ、場面や相手を選んで“dude”を使いこなせるようになりましょう。