英語で「我慢する」は何と言う？「stand」やスラング表現の使い方も紹介

じゃいこ フリーランスライター / 元外資系CA

過去にエジプト、アメリカ、カタール、ニュージーランド在住経験があり、現在はウクライナ人夫と息子とドバイに在住。
人生の半分以上は海外で生活しているが、もともとTOEICは300点代。
高校時代にエジプトのアメリカンスクールに通い、初めは英語が全くできずストレスで胃潰瘍になりかけたが、
約3年かけて最終的にはTOEIC935点を取得。
その後アメリカの大学にて交換留学、日本での会社員を経て、英語を使った仕事をしたいと思い外資系客室乗務員として働く。
コロナ禍では、コスタリカにある国連平和大学のオンラインコースにて修士号を取得。
行ったことがある国は102カ国。今の夢は、小さな息子を色々な国に連れて行ってあげること。

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わたしたちは、ちょっとした事から耐えきれないほど不愉快な事まで、毎日いろいろな事を我慢しながら生活します。
この「我慢する」という行為は英語で何と表現するか知っていますか？

今回は、日常会話で使える「我慢する」を意味する英語表現を紹介します。
それぞれ使い方や使えるシチュエーションが異なるので、しっかり違いを把握しておきましょう。

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「我慢する」を英語で表現すると？

まずは日常会話とフォーマルな場面で使われる、「我慢する」を意味する英単語を確認しましょう。

put up with

日常的な英会話の中で気軽に使えるカジュアルなイメージの「我慢する」は「put up with～」です。
「～に耐える、じっと～に我慢する」という意味があります。
嫌だけれど仕方ないから我慢する・ちょっと不愉快に感じるけれど我慢するというニュアンスです。

句動詞「put up」は「しまう、隠す」という意味です。

「put up with～」のフレーズは肯定文の時にしか使わないことに注意しましょう。
「with～」の後ろには、我慢が必要な物事を指す名詞か動名詞が置かれます。

例文：I am doing my homework while putting up with the noise of road construction.
意味：道路工事の騒音を我慢しながら、宿題をしているところです。

例文：The room in this hotel is small, but I’ll put up with it for one night.
意味：このホテルの部屋は狭いけど、一晩我慢しよう。

endure

「我慢する」を意味するもう一つの英単語「endure」は、フォーマルな場面でよく使われます。
特に、長期間にわたって努力して何かに耐える・何かを我慢する時にぴったりの語です。
困難さや苦痛を感じる物事であれば、肉体的なものでも精神的なものでも対象になります。

「endure」の発音記号は「ɪnd(j)ˈʊɚ（米国英語）、ɪnd(djˈʊə（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「インデュゥア（ル）」に近いです。

例文：This summer was hot and humid, and everyone endured it.
意味：今年の夏は蒸し暑い日が続き、みんなそれに耐えていました。

例文：My phone battery is dead and I have to endure without it until I get home.
意味：スマホのバッテリーが切れたので、家に帰るまでスマホ無しで我慢しないといけません。

「我慢できない」は「stand」か「bear」

「我慢する」を意味する英単語の中には「put up with～」と反対に否定文で使い、「我慢できない」という表現になるものもあります。
ここでは、その2つの英単語を紹介しましょう。

stand

否定文でしか使わない「我慢する」の英単語は「stand」です。
我慢が必要な物事を指す名詞か動名詞が目的語に置かれます。
発音記号は「stˈænd（米国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「スタァンドゥ」に近いです。

「stand」を使った否定文では、苦手な物事や嫌な物事、不愉快な物事を対象にして、それらを「我慢できない、耐えられない」と表現します。
一方、好きな物事について「それをしないということに耐えられない」と言う場合は、さらに否定の「not」を加えて「I can’t stand not～」と表現できます。

例文：I can’t stand getting up early for work.
意味：仕事のために早く起きることには耐えられません。

例文：I can’t stand not eating sweets anymore.
意味：もう甘いものを食べないでいることに耐えられません。

bear

名詞では動物の「クマ」などを意味する「bear」は、動詞で使われると「辛抱する、我慢する、～に耐える」という意味になります。
フォーマルな場面で使われる単語です。
発音記号は「béɚ（米国英語）、béə（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「ベェア（ル）」に近くなります。

「bear」は、「stand」よりも不快な気持ちや苦痛が強い場合に否定文で使われます。

例文：We couldn’t bear when we heard suspension of the project.
意味：プロジェクトの中断について聞いたことは、わたしたちにとって耐えられないことでした。

例文：I can’t bear the thought of leaving my best friend and transferring to another school.
意味：親友と別れて転校するなんてわたしには耐えられません。

「我慢する」を意味するスラング

最後に、親しい間柄で使えるスラング表現も覚えておきましょう。

hold in

「我慢する」を意味するスラングの一つ目は、「一時的に抑えておく」というイメージの「hold」を使った「hold in」です。
「hold」の発音記号は「hóʊld（米国英語）、hˈəʊld（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「ホォゥルドゥ」に近くなります。

「hold in」は、特に生理現象（くしゃみ、あくび、トイレなど）を我慢する時に使うスラングです。
「くしゃみを我慢する」なら「hold in a sneeze」、「あくびを我慢する」なら「held in a yawn」と表現します。
「トイレを我慢する」の場合は具体的な排泄物の名前を言わず、「hold it in」と表現するのが一般的です。

例文：I couldn’t sleep last night, so I tried really hard to held in yawns during class.
意味：昨日眠れなかったので、授業中一生懸命あくびを我慢したんだ。

例文：I couldn’t concentrate on the meeting because I had to hold it all the time.
意味：ずっとトイレを我慢していたから、会議に集中できなかった。

bite the bullet / bite one’s tongue

「我慢する」を意味するもう一つのスラングは、「bite the bullet」です。
「bite」は「噛む」、「bullet」は「銃弾」という意味なので、直訳では「銃弾を噛む」となります。
そこから「歯を食いしばって耐える、グッとこらえる、つらい・嫌な仕事を我慢してやる」といった意味が生まれました。

「bite the bullet」は、まだ麻酔が使えない時代に戦場で兵士に手術を施す際、痛みをこらえる時に舌を噛まないようにと弾丸を噛ませたエピソードが由来です。

同じく「bite」を使ったスラングに、「bite one’s tongue」というものもあります。
「tongue」つまり「舌」を噛むというイメージから、「言いたいことを我慢する、思ったことを言わないようにする」という意味で使われるようになりました。

例文：I knew he was not following his supervisor’s instructions, but I had to bite my tongue.
意味：彼が上司の指示に従っていないのは分かっていたが、わたしは黙っているしかなかった。

まとめ

今回は、日常会話で使える「我慢する」を意味する英語表現を紹介しました。
親しい間柄だけで使えるスラング表現や「我慢できない」の言い方も使いこなせるようになっておきましょう。