「It is up to～」ってどんな意味？「It is up to me」「It is up to you」などの使い方

ゆういちろう ライター

学習塾で英語講師として33年の経験。多くの受験生達の志望校合格を実現してきました。英検指導にも精通し、小学生から高校生までの英検取得を支援しています。英語教育に対する深い理解と情熱を持ち、常に最新の教育方法を取り入れて、読者にとって有益なコンテンツを提供しています。教育に関する専門知識を活かし、信頼性の高い記事を通じて、皆様の学びをサポートしていきたいです。

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「～まで」「～できる」「企む」など様々な意味を持つ英語の熟語「up to」。
特にこの「up to」を使った「It is up to～」という定番フレーズは、日常会話の中でもかなりの頻度で耳にします。

今回は、「It is up to me」「It is up to you」など、「It is up to～」を使った表現の意味と使い方を解説します。
その他の「up to」の使い方も合わせて紹介するので、しっかり復習しておきましょう。

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「It is up to～」の意味

「It is up to～」は英会話でよく使われる定番フレーズの1つで、「～次第で、〜に任せる、～がするべきである」という意味です。
「to～」以下の人に判断や決断を任せたり、責任や義務を負わせたりする時に使われます。

カジュアルな会話では省略して「It is」を省略して「It’s up to～」となることも多いです。

「It is up to～」の使い方

「It is up to～」が会話の中でどのように使われるのか確認していきましょう。

基本は「It is up to＋人」

「up to～」の後ろに「you」「me」「him」など人を表す代名詞を続けた形は、会話の中で非常によく使います。
「It is up to＋人」の後ろには、どんな件について決定・判断を任せるのか、責任・義務があるのかを表す文を置けます。

例文：It is up to you to complete this assignment.
意味：この課題を完了させられるかはあなた次第です。

例文：It is up to me to report this unfortunate outcome to my boss.
意味：この残念な結果をボスに報告するのはわたしがやるべきことです。

例文：It is up to him which topic you choose to write your paper on.
意味：どのテーマで論文を書くのかは彼次第です。

「It」を「what / where / whether / how」と置き換える

「It is up to～」の主語を「what / where / whether / how」から始まる名詞節と置き換えて使うこともできます。
決定・判断を任せる物事が主語になり、「～かは…次第だ、～かは…に任せる」などと訳されます。

例文：What videoconferencing system we use is up to you.
意味：どのビデオ会議システムを使うかはきみ次第だ。

例文：Whether she bring in that item is up to her.
意味：その商品を入荷するかどうかは彼女に任せられています。

例文：How to proceed with this major project is up to the president.
意味：この一大プロジェクトをどのように進行するかは社長次第です。

leave～up to…

「～に任せる、頼む、委ねる」という意味の動詞「leave」を使った「leave～up to…」というフレーズもよく耳にします。
「～を…に任せる、～を…に委任する、～を…任せにする」という表現です。

「up」を省略して「leave～to…」の形で使うことも良くあります。

「It is up to～」と似た意味ですが、「leave～up to…」は判断や決定を完全に任せる時や一緒に責任も任せる時などに使われやすいです。
仕事などを積極的に引き受ける時などに、よく「Leave it up to me（わたしに任せて）」という定番フレーズが使われています。

例文：I am leaving everything up to her until this matter is resolved.
意味：この問題が解決するまで、わたしはすべてを彼女に任せています。

例文：You’ve been overworked lately, haven’t you? Leave this job to me!
意味：最近、働き過ぎじゃない？この仕事はわたしに任せてよ！

What are you up to?

「up to」を使った「What are you up to?」という声かけフレーズも、カジュアルな会話の中で非常によく登場します。
これは相手が今していることや今後の予定を聞く時に使う定番表現です。
そのため、「up to～」の後ろにはよく「now」「right now」「tomorrow」「weekend」など時を表す単語が続きます。

また、相手の最近の出来事を知りたい場合には、現在完了形を使って「What have you been up to lately?（最近どうしてた？）」というフレーズも使えます。
この挨拶をされた場合には、「good（元気だよ）」といった軽い一言の返事ではなく、自分の近況を少し具体的に伝えましょう。

「up to」の他の意味

「It is up to～」で使われている「up to」という熟語には、「～次第」以外にもいくつかの意味があります。
日常会話で登場しやすい4つの意味を紹介しましょう。

～まで、～に至るまで

「up to」には「～まで、～に至るまで、最大で～まで」という意味もあります。
数や量の最大値・最高値、時間や範囲の限界値を表す時に使われます。
そのため、「up to～」の後ろには日数、温度、人数、割合、時間、範囲などを表す数字が続くことがほとんどです。

例文：This linear motor car can reach speeds of up to 400 km/h within minutes of starting to run.
意味：このリニアモーターカーは走り出して数分で時速400キロまで到達します。

例文：The spring break assignment is up to page 56 of this issue book.
意味：春休みの課題はこの問題集の56ページまでです。

～できる、～に耐えられる

「up to」は、身体的・精神的な面を考えて「（仕事などを）遂行することができる、（試練に）耐えられる」という意味も持っています。
「be up to＋名詞や動名詞」の語順で使われます。

この意味での「up to」は、「～ができない、～をやれそうにない、～に耐えられない」というニュアンスで否定文で使うのが一般的です。
疑問文で使う場合は、「～はできそうですか？」と尋ねる表現になります。

例文：She surely is not up to going on such an over-scheduled business trip.
意味：彼女は、こんな過密スケジュールの出張にはきっと付いて行けないと思います。

例文：Do you feel up to joining next month’s event?
意味：来月のイベントには参加できそうですか（参加することに耐えられそうですか）？

たくらんで、もくろんで

「up to」で「たくらんで、もくろんで、～しようと計画して」というニュアンスも出せます。
特に、何か良くない企みに取りかかっていることを表す時に使われやすいです。

熟語「be up to no good」は、「悪事・良くないこと・いたずらをたくらんでいる、やるべきではないことをしている」という意味で使われます。

例文：When my daughter is up to something naughty, I notice it immediately by her demeanor.
意味：娘がいたずらをしている時は、その態度ですぐに気づきます。

例文：We received a report that they were up to no good for the company.
意味：彼らが何か会社にとって良くないことを企んでいるらしいとの報告が届きました。

最新の

「be up to date」のまとまりで「最新の、最新式の」という意味です。
対象になるものが最新の情報や機能を備えていることを表現します。

この定番表現は物だけでなく人に対しても使うことができ、その場合は「最新の情報を持っている」といったニュアンスになります。

例文：Is this report on the project up to date?
意味：プロジェクトに関するこの報告書は最新のものですか？

例文：He is always up to date in this field. Ask him and he will tell you anything you need to know.
意味：彼は常にこの分野での最新の情報を持っています。彼に聞けば何でも教えてもらえますよ。

まとめ

今回は、日常会話でよく登場する「It is up to～」を使った表現の使い方を解説しました。
何度も練習して、「It is up to you」や「leave～up to…」などのフレーズを使いこなせるようになっておきましょう。