英語の前置詞「of」の使い方をマスターしよう！「～の」以外の意味と用法も解説

英語の前置詞「of」は、非常に多くの意味で使われています。
例えば、所有・所属やあるものの一部分を表す時、使われている材料を表現する時などです。
他にも、分離、原因、関連、性質など非常に多くの物事を表すことができます。

このように「of」には多くの意味があり様々な場面で使われるので、使い方で混乱してしまうこともあるでしょう。

今回の記事では、英語の前置詞「of」のよく使われている用法をほぼ網羅して解説しています。
「of」は英会話に必須の超重要単語の1つなので、この記事を何度も見直しながらしっかり理解してくださいね。

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前置詞「of」の意味と使い方

前置詞「of」に含まれる意味を、例文を使って一つ一つ確認していきましょう。

所有や所属を表す「～の」

前置詞「of」で表される意味の中で最も有名なのは、所有や所属を表す「～の」でしょう。
この意味での「of」は、所有する対象が無生物の時によく使われます。

例文：He asked me the name of that restaurant, but I forgot.
意味：彼にそのお店の名前を聞かれたのですが、忘れてしまいました。

例文：When I put a heavy load on it, the legs of the chair broke.
意味：重い荷物を乗せたら、椅子の脚が折れてしまった。

所有する対象が人や生き物の場合は、「～’s」とすることもあります。

例文：Yesterday I went to an amusement park with my friend’s sister.
意味：昨日は友だちの妹も一緒に遊園地に行きました。

例文：My neighbor’s dog is very smart and does not bark loudly.
意味：隣人の犬はとても賢く、うるさく吠えることがない。

材料や構成要素を表す「～で」

前置詞「of」は、使われている材料や含まれる要素を表す時にも使われます。
「～で、～で作った、～の入った」などと訳されます。

例文：Houses in this country are made of quarried stone.
意味：この国の家屋は切り出した石で作られています。

例文：This pendant top is made of amber.
意味：このペンダントトップは琥珀で作られています。

一目見て材料に何を使っているかすぐに分かる場合は、前置詞「of」を使います。
一方、材料になった物と完成したものの見た目がかけ離れていて、一目で分からない場合は前置詞「from」を使うので注意してください。

例文：This local sake is made from peaches grown in this region.
意味：この地酒は、この地域で栽培された桃から作られています。

関係や関連を表す「～について」

前置詞「of」を使うと、「～について」と関係や関連を表すことも可能です。
「～について」以外に、「～に関して」「～の点において」と訳すこともあります。

この用法は「about（～について、～に関して）」とほぼ同じ意味です。

この用法で「of」を使う場合、一緒に使われる動詞はおおむね決まっています。
例えば、「think」「speak」「talk」「hear」「inform」「learn」などが代表的です。

例文：She has been thinking of this important issue since this morning.
意味：彼女は今朝からずっとこの重要な問題について考えています。

例文：I spoke with team members of the progress of the project.
意味：チームメンバーとプロジェクトの進捗について話しました。

性質を表す「～な」「～のある」

前置詞「of」は「of＋抽象名詞」の形で形容詞的に使われることもあります。
文脈によって、「～な」「～の」「～のある」「～の性質を持つ」など様々に訳すことができます。

例文：He is man of honesty.
意味：彼は正直な男性です。

例文：That idea goods are of great use when cooking.
意味：そのアイデアグッズは料理する時にとても役に立ちます。

例文：Taking any job seriously is of necessity in this workplace.
意味：どんな仕事にも真面目に取り組むことは、この職場では不可欠です。

一部分を表す「～の、～の中の」

前置詞「of」は、全体の中の一部分を表す時にも使われます。
文脈によって、「～の」「～の一部分」「～の中の」「～のうちの」など様々に訳されます。

例文：The book is one of Professor Smith’s works.
意味：その書籍はスミス教授の著作の1つです。

例文：Only three of the ten students passed this exam.
意味：10人の学生のうちの3人だけがこの試験に合格した。

例文：Could I have some of that chocolate cake?
意味：そのチョコレートケーキを少しもらえますか？

分量や種類を表す「～の」

分量や種類を表す時にも前置詞「of」は使われます。
「of」の前には数量や単位などを表す名詞が置かれ、「of」の後ろに続く名詞からその分を取り出すイメージです。

例文：A glass of water was already prepared at the podium.
意味：演壇にはコップ1杯の水がすでに用意されていた。

例文：I like the type of apple called Fuji best.
意味：フジという種類のリンゴが一番好きです。

イコールの物事を表す「〜という」

前置詞「of」は、複数の要素が同格関係、つまりイコールの関係にあることを表す場合にも使えます。
この用法の「of」は「〜という」「～の」などと訳すのが一般的ですが、訳出しない方が自然なこともあります。

例文：She loves the city of Taipei and has traveled there many times.
意味：彼女は台北という都市が大好きで、何度も旅行に行っています。

例文：She hopes to get a job of teaching music.
意味：彼女は音楽を教える仕事に就きたいと希望しています。

分離を表す「～から」

前置詞「of」は、元あった場所や集団から人や物事が離れる・分離する状態を表すことも可能です。
「主語＋動詞＋A＋of＋B」で「AからBを～する」という意味の文になります。

例文：My friends and I carried the refrigerator out of the room.
意味：わたしは友だちと一緒に冷蔵庫を部屋から運び出しました。

例文：Finally, his boss relieved him of the night shift for consecutive days.
意味：やっと上司は彼を連日の夜勤から解放しました。

例文：A stranger on a motorcycle robbed me of my phone.
意味：バイクに乗った知らない男にスマホを奪われた。

起点や出どころを表す「～から」

前置詞「of」は、物事の起点や出どころを表すこともできます。
出どころをはっきりさせたい場合には「～から」と訳しますが、文脈によって「～から」と訳さない方が自然である場合も多いです。

例文：I still use this watch that a present of my grandmother.
意味：祖母からプレゼントされたこの時計を今でも使っている。

例文：I was fascinated to hear the sound of the violin he played.
意味：わたしは彼の弾くヴァイオリンの音色に魅了されました。

例文：I heard that her husband is of Australia.
意味：彼女の夫はオーストラリア出身だと聞きました。

原因を表す「〜で」

前置詞「of」は、「〜で」「～のため」と原因を表す時にも使えます。

この用法は「because of～」とほぼ同じ使い方ですが、一緒に使える動詞は「because of～」より限定されます。
よく一緒に使われている動詞は、「die（死ぬ、死亡する、命を落とす）」「lose（失う、見失う、喪失する、なくす）」などです。

例文：She died of an automobile accident last year.
意味：彼女は去年、自動車事故で命を落としました。

例文：He lost his house of nonpayment of rent.
意味：彼は家賃を滞納したため家を失いました。

主格関係の「～が…すること」

「A＋of＋B」の時、前置詞「of」に続く名詞Bがその文の意味上の主語になっているという場合もあります。

この時、Aに置かれるのは自動詞や形容詞から生まれた名詞で、Bに置かれるのはその名詞の動作や行為をする人・物事です。
これを主格関係を表す「of」と言います。

訳す場合は「BがAすること」「BがAなこと」「BがAであること」などと訳すと分かりやすいですが、単に「BのA」と訳されることもあります。

例文：Everyone knows the honesty of my father.
意味：わたしの父が誠実であることは誰もが知っています。

例文：I am shocked to hear that the death of my homeroom teacher from elementary school.
意味：小学校時代の担任が亡くなったことを聞いてショックを受けています。

例文：The arrival of his flight was late, so I waited a long time at the airport.
意味：彼の乗っている飛行機の到着が遅れたので、空港で長い時間待つことになりました。

主格関係の「of」を使った定型フレーズに、「It is＋形容詞＋of＋名詞 / 代名詞＋to～」があります。
このフレーズでは、「of」の後ろの「名詞 / 代名詞」の部分が意味上の主語です。
そのため、「（名詞 / 代名詞）が～することは（形容詞）である」と訳されます。

形容詞の部分には、「kind」「nice」「good」「wise」「foolish」「silly」など人の性質や性格を表す形容詞が置かれます。

例文：It’s kind of him to find an apartment for me.
意味：わたしのためにアパートを探してくれるなんて、彼は親切です。

例文：It is wise of you to ask her to chair next week’s meeting.
意味：来週のミーティングの司会を彼女に依頼するのは賢明な判断だ。

目的格関係の「～を…すること」

「A＋of＋B」の時には、前置詞「of」に続く名詞Bがその文の意味上の目的語になっているという場合もあります。

この時、Aに置かれるのは他動詞から生まれた名詞で、Bに置かれるのはその名詞の動作や行為をする人・物事です。
これを目的格関係を表す「of」と言います。

訳す場合は「BをAすること」、または単に「BのA」と訳されることもあります。

例文：The love of one’s family is very important for people today.
意味：家族を愛することは現代人にとって非常に大切だ。

例文：The discovery of new energies delighted many.
意味：新しいエネルギーの発見は多くの人を喜ばせました。

まとめ

この記事では、英会話で頻出の前置詞「of」について、よく使われている用法を例文と一緒に解説しました。
多くの意味で使われる「of」ですが使いこなせるととても便利な前置詞でもあるので、用法を一つ一つ諦めずにマスターしていきましょう。