「people」「person」はどう使い分ける？「人々」「人間」を意味する英単語

ゆういちろう ライター

学習塾で英語講師として33年の経験。多くの受験生達の志望校合格を実現してきました。英検指導にも精通し、小学生から高校生までの英検取得を支援しています。英語教育に対する深い理解と情熱を持ち、常に最新の教育方法を取り入れて、読者にとって有益なコンテンツを提供しています。教育に関する専門知識を活かし、信頼性の高い記事を通じて、皆様の学びをサポートしていきたいです。

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英語には「人々」や「人間」を意味する単語がたくさんあります。
ネイティブスピーカーはそれぞれの単語をどのように使い分けているのか知っていますか？

この記事では、「person」「people」「human」「guys」などの「人」を指す単語の使い分けを確認しましょう。
複数形の「persons」「peoples」など使う場面が非常に限られる単語についても、しっかり使いどころを把握しておいてくださいね。

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「人々」「人間」を英語で言うと？

英語の会話で使われる「人々」「人間」を指す単語の中から代表的なものを紹介します。
日常的に使われるものもあれば、使う場面が限られるものもあるので、それぞれのニュアンスや使いどころをしっかり覚えて使い分けましょう。

個人としての人を指す「person」

「人」を意味する代表的な単語といえば「person」です。
男性でも女性でも子どもでも、性別や年齢に関係なく「個人としての人、1人の人」を指します。

「person」は単数形で、発音記号は「pˈɚːsn（米国英語）、pˈəːsn（英国英語）」です。
カタカナ表記をしてみると「パァー（ル）スン（ヌ）」に近くなります。

例文：I would like to meet the person who manages this building.
意味：この建物の管理をしている人に会いたいのですが。

例文：He is not as nice person as everyone says he is.
意味：彼はみんなが言うほど良い人ではありません。

不特定多数の人を指す「people」

「人」を意味するもう一つの代表的な英単語は「people」です。
不特定多数の大勢の人々で構成される人間の集団を指し、一般的な「庶民、大衆、世間の人々」を漠然と表すこともできます。

「people」は、普通「person」の複数形として使われます。
「1人」の場合は「a person」ですが「2人」と言う場合は「two people」となり、「たくさんの人々」は「many / a lot of people」と表現します。

「people」の発音記号は「píːpl（米国英語）、ˈpiːpəl（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「ピィープル」に近いです。

例文：Ideally, a group should consist of at least four people to ensure efficient research.
意味：効率よく調査するために一つのグループは4人以上が理想です。

例文：She is also very confident when speaking in front of large groups of people.
意味：彼女は大勢の人々の前で話す時も堂々としています。

使うシーンが限られる「persons」

「person」には、複数形「persons」という単語も存在します。
しかし「persons」はフォーマルなイメージの表現なので、法律や規約といった分野の形式ばった文章内で登場する場合がほとんどです。

しかも、個々の1人1人に注目する時や人数が確定している時などに限って使われます。
例えば、乗り物の定員数を示す文章などによく使われています。

例文：Eleven persons were killed in the disaster that occurred last week.
意味：先週起きた災害では11人が犠牲になりました。

例文：The capacity of a light car is four persons.
意味：軽自動車の定員は4人です。

同じ国民・民族を指す「peoples」

「peoples」は「people」の複数形です。
しかし使う場面は非常に限られていて、「（言語や文化が同じである）国民、民族」を指す時にのみ使われます。
国名や民族名と一緒に使い、「～国民、～民族、～人」などと訳します。

例文：We studied the Great Migration of the Germanic peoples in history class.
意味：歴史の授業でゲルマン民族の大移動について勉強しました。

「同じ国民・民族」という意味以外で人間の集団を指す場合は「people」を使いましょう。

動物や機械と異なる人間を指す「human」

「人、人間、人類」を意味する単語には「human」もあります。
これは、動物と人間、ロボットなどの機械と人間を区別するための単語です。
動物や機械と異なり「人間」であることを意味します。

「human」の発音記号は「hjúːmən（米国英語）、ˈhju:mʌn（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「ヒュゥーマァン（ヌ）」に近いです。
複数形は「humans」と変化します。

例文：It is an ability that only humans have; animals do not.
意味：それは人間だけが持っている能力で、動物にはありません。

例文：This chimpanzee is trying to imitate human gestures.
意味：このチンパンジーは人間の仕草を真似ようとしています。

「human」は形容詞としても使われています。
主な意味は「人の、人間に関する、（動物や機械と異なり）人間らしい、人間のような」などです。

例文：We solved the problem in a human way.
意味：わたしたちはその問題を人間らしいやり方で解決しました。

カジュアルに人を指す「guy / guys」

「guy」は、カジュアルな場面で使える「人」を意味する単語です。
主に「男、男性」を指すことが多いですが、「人」を指して使うこともできます。
スラングの一つなので、「やつ、あいつ」といった感じでカジュアルに訳しましょう。

「guy」の発音記号は「gάɪ（米国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「ガァィ」に近いです。

「guy」の複数形は「guys」です。
アメリカ英語で呼びかける時の表現に使われることが多く、相手の性別にかかわらず使えます。
「人々、あなたたち、君たち、連中」などと訳されます。

例文：It was at a live concert that I met that guy.
意味：あの男に出会ったのはライブ会場だった。

例文：Come on, guys. Take your seats because English class is about to start.
意味：さあ、君たち。英語の授業が始まるから席について。

例文：These guys always gather in the square in front of the station with nothing to do.
意味：連中はいつも駅前の広場で何をするでもなく集まっている。

イギリスで使われる「bloke」

イギリスでは、「guy」と似た使い方の「bloke」も使われます。
基本的に「男性」の人を指す単語で、「やつ、野郎」などとも訳されます。

発音記号は「blóʊk（米国英語）、blˈəʊk（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「ブロォゥク」に近いです。
複数形は「blokes」と変化します。

例文：He’s a really charming bloke.
意味：彼って本当に魅力的な男性だよね。

例文：I can’t stand what those blokes say and do anymore.
意味：あいつらの言動にはもう我慢ができない。

アメリカで使われる「fellow」

アメリカ英語では、基本的に「男性」の人を指す「fellow」というスラングも使います。
他に、経歴や地位などが同じ「同僚、同期生」や「同時代の人」、「男性の仲間、同志」を指すこともあります。

「fellow」の発音記号は「féloʊ（米国英語）、féləʊ（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「フェロォゥ」に近いです。
複数形は「fellows」と変化します。

「fellow」を省略した「fella」という単語も使われています。
発音記号は「félə（米国英語）、ˈfelʌ（英国英語）」で、カタカナ表記では「フェラァ」に近いです。

例文：He’s a poor fellow with bad luck.
意味：彼は不運に見舞われたかわいそうな男なんだ。

例文：There is an event next week where fellow club members are getting together.
意味：来週、大学のクラブの仲間が集まるイベントがあります。

例文：I met a fella who owned two advertising companies.
意味：広告会社を2つ経営している男と知り合った。

最近はあまり使わない「man」

「男性」を意味する一般的な名詞「man」も「人間、人、人類」を指すことがある単語です。
「人」を指して使う場合は、男女の性別にかかわらず使えます。

女性解放運動などを経て、近年ではジェンダー問題の観点から「man」が「人」を指して使われることは少なくなっています。

「man」の発音記号は「mˈæn（米国英語）」で、カタカナ表記では「マァン（ヌ）」に近いです。
複数形は「men」と変化します。

例文：I wonder if any man can help me with this job.
意味：誰かこの仕事を手伝ってくれる人はいないかなぁ。

「man」は他にも、「部下、従業員、夫」などを指すこともあります。

例文：The men have decided to seek direction from the president regarding this issue.
意味：この問題に関して、従業員は社長の指示を仰ぐことにしました。

まとめ

この記事では、「person」「people」をはじめとした「人々」や「人間」を意味する英単語を解説しました。
使うシチュエーションが限られている単語や、アメリカ英語・イギリス英語圏内に限って使われる単語もあります。
しっかり使い分けられるように何度も復習しておきましょう。