英語で「認識」「認識する」って言える？ビジネスシーンで使える表現を紹介

ビジネスの場でよく使われるややフォーマルな語の1つに、物事を理解・区別・把握していることを表す「認識する」という言葉があります。
物事をどのような過程を経て認識したとしても、日本語ではこの「認識する」の1語で表現されるのが一般的です。

しかし、英語では認識するに至ったプロセスによって使われる単語が異なることを知っていましたか？

今回の記事では、「認識」「認識する」と表現する時に使われる英単語を紹介します。
どのようなプロセスを経て認識するのかによって使い分けができるように、何度も復習しておきましょう。

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日本語の「認識する」とは

日本語の「認識する」とは、「物事や状況を正しく理解・区別・把握する」という意味です。
「認識」の形で名詞としても使われ、理解・区別・把握する心の動きやそうして知った事柄自体を指します。
特にビジネスシーンでよく使われる、ややフォーマルな言葉です。

英語で「認識」「認識する」は何と言う？

「認識」「認識する」は英語ではどのように表現するのでしょうか？
ビジネスシーンで使われている単語を確認しましょう。

recognize / recognise

「認識する」というニュアンスで使われている動詞の1つは「recognize / recognise」です。
ある人や物事について、すでに以前見聞きしたり知っていたりしてその人・その物事だと「分かる、気づく」という場合に使います。

アメリカ英語では「recognize」の綴りを、イギリス英語では「recognise」の綴りを使います。

例文：I fully recognise what all these documents are.
意味：これらの書類がどんなものなのか十分に認識しています。

例文：When we met in the conference room, I immediately recognized her as the president of Company A.
意味：会議室で顔を合わせた時、彼女がA社の社長だとすぐに分かりました。

「recognize / recognise」の名詞形「recognition」もよく使われます。
「識別、認識、見聞き、聞き覚え」という意味です。
ある物事について以前に見聞きしたことがあると気付くこと、または気付いている状態を指します。

例文：There is a growing recognition within the team that his work ethic is problematic.
意味：彼の仕事のやり方には問題があるという認識がチーム内に広まっている。

be aware of / become aware of

「be aware of～」も「～を認識する、把握する、承知している、気付いている、知っている」と訳せます。
「recognize / recognise」は「気づく」というニュアンスですが、「be aware of～」は「気づいている」というニュアンスです。

「become aware of～（～に気付く、～を自覚する、～を知るようになる）」という表現も使われています。

例文：I am aware of the need to work closely with our clients.
意味：クライアントとの密接な連携が必要なことは認識しています。

例文：He was aware of the importance of in-depth research.
意味：彼は綿密なリサーチの重要性を認識していた。

名詞形は「awareness」で、ある物事について「気付いていること、自覚していること」という意味です。

例文：A leader should be someone who has a strong awareness of the issues.
意味：問題点に対する認識をしっかりと持っている人がリーダーになるべきです。

understand

動詞の「understand」は、人や物事、相手の言うことを「理解する、分かる、把握する」という意味です。
この「理解する」という意味から「認識する」というニュアンスでも使われています。

名詞形は「understanding」で、意味は「理解、会得、把握」です。
こちらも「認識」というニュアンスで使えます。

例文：After listening to his explanation, I finally understood the improvements.
意味：彼の説明を聞いて、改善点がやっと理解できました。

例文：There are many people who lack understanding of this issue.
意味：この問題に対する認識が足りない人がたくさんいます。

perceive

「perceive」は、目や耳などの感覚や経験を通して「知覚する、気づく」＝「認識する」というニュアンスの動詞です。
名詞形の「perception（知覚、認知、知覚したもの、認知したもの）」も使われています。

例文：As soon as she entered the office, she perceived that the atmosphere among her colleagues was not good.
意味：オフィスに入った途端、彼女は同僚たちの雰囲気が良くないことを認識した。

例文：His perception of design is better than anyone else’s.
意味：彼のデザインに対する認識は誰よりも優れています。

realize

動詞「realize」も「認識する」というニュアンスで使われることがあります。
感覚ではなく頭で考えて「気づく、悟る、自覚する、はっきり理解する」という意味です。

名詞形は「realization」で、「認識、本当だと分かること」を意味します。

例文：We were not realize that how much time this project would take.
意味：このプロジェクトにどれくらいの時間が必要なのか認識していませんでした。

例文：He still seems to lack realization of the job.
意味：彼はまだ、この仕事に対する認識が足りないようだ。

acknowledge

「認識する」というニュアンスで使われる動詞には「acknowledge」もあります。
物事が事実だと、または存在を正式に「認める、承認する、同意する、認識する、受け入れる」という意味です。

名詞形は、アメリカ英語では「acknowledgment」、イギリス英語では「acknowledgement」と綴ります。
「認めること、承認、同意」を意味する名詞です。

例文：The results of his years of research have been  acknowledged by many academic societies.
意味：彼の長年の研究結果は多くの学会で認識されています。

例文：With their acknowledgement, the project was initiated.
意味：彼らの承認を得て、このプロジェクトはスタートしました。

例文：The change in the president’s acknowledgement changed the atmosphere of this company.
意味：社長の認識が変わったことで、この会社の雰囲気は一変した。

「認識」に関連したビジネス英語表現

ビジネスの場では、「認識」「認識する」だけでなく「認識」を含む言葉も多く使われます。
例えば「認識不足」「再認識する」などはどう表現するのでしょうか？
よく耳にする単語を紹介しましょう。

認識不足

「認識不足」という言葉は、英語では「lack of＋認識を表す単語」で表現できます。
「lack」は「（必要な物の）不足、欠如」という意味です。

例文：I am sorry, this is the result of my lack of understanding.
意味：申し訳ございません、これはわたしの認識不足が招いた結果です。

例文：Our team is not doing well in sales because of a lack of recognition by our team leader.
意味：チームリーダーの認識不足のせいで、私たちのチームは営業成績が良くないんです。

再認識する

「reconfirm（再確認する）」という単語を使って、「再認識する」というニュアンスを表現できます。
また、「認識する」を意味する単語と合わせて「again（再度、もう一度）」を使うことで、「再認識する」を表すことも可能です。

例文：We were reconfirmed of the importance of cooperation among all team members.
意味：チーム全員が協同することの重要性について再認識しました。

例文：It is necessary to recognize again the problems with this product.
意味：この商品の問題点について再度認識しておくことが必要です。

認識合わせ

お互いの理解をすり合わせて同じ認識を持つようにすることを「認識合わせ」と表現することがあります。
これは英語では、「be on the same page」という定番フレーズを表せます。
「同じページを見ている＝同じ認識でいる」というニュアンスです。　

「be on the same page」は「共通認識、共通理解」というニュアンスでも使われます。
「共通認識」は「common understanding」とも表現できます。

例文：I would like to make sure everyone is on the same page before we begin the meeting.
意味：会議を始める前に、全員同じ認識でいるか確認したいのですが。

例文：It is important that all team members have a common understanding of the project.
意味：チーム全員が共通認識を持ってプロジェクトに取り組むことが重要です。

音声認識・画像認識・顔認識

音声認識・画像認識・顔認識などは、英語で何と呼ぶのでしょうか？

例えば、声を認識する「音声認識」なら「voice recognition」と表現できます。
話や会話を認識するというニュアンスを含めたいなら「speech recognition」です。

また、「画像認識」は「image recognition」、「顔認識（顔認証）」は「facial recognition」と呼ばれています。　

例文：The voice recognition capabilities of this app are astonishingly good.
意味：このアプリの音声認識機能は驚くほど優れています。

例文：I always use speech recognition to take meeting minutes.
意味：いつも音声認識を使って会議の議事録を取っています。

例文：The image recognition function has been implemented to speed up the speed at which we can work.
意味：画像認識機能は、作業スピードを上げるために実装された。

例文：The company has a facial recognition system in place, so employees do not have physical keys.
意味：この会社では顔認識システムを導入しているので、社員は物理的な鍵を持っていません。

まとめ

今回は、ビジネスシーンで使われている「認識」「認識する」というニュアンスの英単語を紹介しました。
物事をどのような過程を経て認識したのかによって使う単語が異なるので、しっかり使い分けできるように練習してくださいね。