「good」と「well」の比較級・最上級をマスターしよう！それぞれの意味と使い方を解説

Shiho 都内外資系勤務 / ライター

10歳の時に通い始めた英会話教室の影響で英語に興味を持ち、以来20年以上にわたりずっと英語の勉強を続けている。

高校生の時に英語スピーチコンテストで優勝経験あり。語学の有名な某四年制大学の外国語学部英語学科を卒業。留学経験はないながらも、TOEIC L&Rテストでは独学で925点を取得。現在は都内外資系企業にて、日々英語を使いながら仕事をしている。

また、会社員の傍らWebライターとして、英語学習コンテンツの制作にも携わっている。

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英語の形容詞や副詞には、「比較級」と「最上級」と呼ばれる形があります。
中には全く同じ形の比較級や最上級を持つものもあるので、意味や訳し方に混乱してしまうという人も多いかもしれません。

今回は、主に「good」と「well」の比較級・最上級に注目して、それぞれの持つ意味と使い方を例文を挙げて解説します。
「good」と「well」以外で、不規則変化する比較級・最上級を持つ形容詞や副詞も紹介するので参考にしてくださいね。

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英語の「比較級」と「最上級」とは？

英語の「比較級」と「最上級」とは、形容詞や副詞が変化した形で、比較表現をする時に使われます。
2つのものやグループの質・程度・数量を比べる時に使うのが「比較級」で、3つ以上のものの中で質・程度・数量が一番であるものを表すのが「最上級」です。

一般的に、1つの形容詞や副詞に対応する「比較級」と「最上級」はそれぞれ形が異なります。
しかし中には同じ形をしているものもあり、その代表的なものが「good」と「well」です。
この2つの動詞はどちらも比較級が「better」、最上級が「best」になります。

英語の「good」と「well」の意味

初めに、原形である「good」と「well」それぞれの持つ意味を確認しておきましょう。

good

英語の「good」は形容詞で、「程度が良い、優れた、素晴らしい」などの意味を持っています。
発音記号は「gˈʊd」で、カタカナ表記をしてみると「グー、グド」に近いです。

アメリカ英語では「うまく、上手に」という意味の副詞として使われることもあります。
「be good at～（～が上手である、得意である）」という定番フレーズも使われます。

例文：I think Nancy’s idea is a good one.
意味：ナンシーのアイデアは良いものだと思います。

例文：His ad design is good.
意味：彼の広告デザインは良いですね。

例文：My brother convinced my mother for good.
意味：弟は母をうまく説得しました。

例文：I’m good at baking cakes.
意味：わたしはケーキを焼くのが得意です。

well

「well」は副詞や形容詞として使われる単語です。
副詞では「上手に、うまく、よく、満足に、十分に」、形容詞では「身体の調子が良い、健康である」という意味になります。

発音記号は「wél」で、カタカナ表記をしてみると「ウエル」に近いです。

例文：That coach understands the importance of practice time well.
意味：そのコーチは練習時間の重要性をよく理解しています。

例文：He drives a route bus well.
意味：彼は路線バスを上手に運転します。

例文：My grandmother is doing well today.
意味：祖母は今日も元気に過ごしています。

「good」「well」の比較級は「better」

「good」と「well」の比較級には、どちらも「better」を使います。
それぞれの使い方を例文を含めて説明しましょう。

「good」の比較級「better」

「better」を形容詞「good」の比較級として使う場合、意味は「より良い、もっと良い、さらに好ましい、いっそう優れている」などです。
発音記号は「béṭɚ（米国英語）、bétə（英国英語）」で、カタカナ表記では「ベタ（ァ）」に近くなります。

副詞として使われる場合には「さらに上手に、いっそううまく」という意味を持ちます。
また、「better」に程度が大きいことを表す言葉を付ける場合は「much」「by far」「far」「a lot」「lots」などが使えます。

例文：I think his idea is better than Nancy’s one.
意味：彼のアイデアはナンシーのより良いものだと思います。

例文：The president’s own ad design is much better than the one he created.
意味：社長が自ら作った広告デザインは彼のものよりずっと良いですね。

例文：I was able to convince my mother better than my brother.
意味：わたしは弟よりも母をうまく説得できました。

例文：I would like to be better at baking cakes.
意味：ケーキを焼くのがもっと上手になりたいです。

「well」の比較級「better」

「better」を副詞「well」の比較級として使う場合、「もっと上手に、いっそううまく、より十分に」などの意味になります。
形容詞として使う場合には、「体調がより良くなった、元気になった、快方に向かった」というニュアンスです。

例文：The player understands the importance of practice time better than his coach.
意味：その選手は、練習時間の重要性をコーチよりもよく理解しています。

例文：My father drives a route bus better than he does.
意味：うちの父は彼よりも路線バスを上手に運転します。

例文：My grandmother is better than last week.
意味：祖母は先週よりももっと元気になりました。

「good」「well」の最上級は「best」

「good」と「well」の最上級には、どちらも「best」が使われます。
それぞれの使い方を例文と一緒に確認しましょう。

「good」の最上級「best」

「best」を形容詞「good」の最上級として使う場合、意味は「一番良い、最も良い、最高に優れている」などです。
副詞として使われる場合には「一番うまく、最も上手に」という意味を持ちます。
最上級として使う場合、冠詞の「the」を付けて「the best」の形になることに注意しましょう。

発音記号は「bést（米国英語）、best（英国英語）」で、カタカナ表記では「ベスト」に近くなります。

例文：I think Nancy’s idea is the best one.
意味：ナンシーのアイデアは一番良いものだと思います。

例文：I think the best advertisement design is the one that was created by a design firm.
意味：デザイン事務所に依頼して作った広告デザインが最も優れていますね。

例文：My brother convinced my mother the best.
意味：弟は母を一番上手に説得しました。

「well」の最上級「best」

「best」を副詞「well」の最上級として使う場合、「一番上手に、最もうまく」などの意味になります。
形容詞として使う場合には、「体の具合が最高で、一番調子が良くて」というニュアンスです。

例文：That coach understands the importance of practice time best.
意味：そのコーチは練習時間の重要性を一番よく理解しています。

例文：Of all the drivers in that company, he drives a route bus the best.
意味：その会社に所属する運転手の中で、彼は最も上手に路線バスを運転します。

例文：My grandmother is in the best health she has been in recent years.
意味：祖母はここ数年では一番元気です。

不規則変化する比較級・最上級を一覧で覚えよう

同じ比較級と最上級の形を持つ「good」と「well」の使い方を考えてきました。
最後に、「good」と「well」以外で不規則変化する比較級・最上級を持つ単語を意味も含めて紹介します。

これらの単語は日常会話でもビジネスシーンでもよく登場するので、比較級・最上級の変化をしっかり覚えておきましょう。

「many」は数えられる名詞に対して、「much」は数えられない名詞に対して使う形容詞です。

まとめ

今回は、比較級・最上級が同じ形の「good」と「well」に注目して、それぞれの持つ意味や使い方、訳し方を例文とともに解説しました。
英語の形容詞や副詞の中には、全く同じ形の、または複数の比較級・最上級を持つものがあるので、混乱しないようにしっかり学習しておきましょう。