英語の「未来進行形」ってどういうもの？「will be＋動詞～ing」の使い方

黒田莉々 英語研究家 / 翻訳家

三度のご飯の次に英語が大好きな「英語の人」。英文法や英文解釈が大好物。洋書や洋画が大好きで、そこから学んだ「使える英語フレーズ」は数知れず。
米国東部の四年制大学（社会学/文化人類学専攻）をCum Laudeで卒業。帰国後は大手英会話学校の専任講師を経て、大学レベルの英語講師を20年近く経験。

現在、フリーランスで著述業、通訳、翻訳業を営む。集英社よりビジネス英語の指南書「悪魔の英語術」を出版。TOEIC975点、英検１級

この著者の記事一覧へ

英語では未来の時制を表すために、「未来形」と呼ばれる表現を使います。
代表的でよく使われる「未来形」は「will」や「be going to」などです。

この記事では、英語の「未来形」の中から「未来進行形」と呼ばれる文法について、含まれるニュアンスや使い方、他の未来形との違いを解説します。
日常生活やビジネスシーンで未来進行形がどのように使われるのかしっかり理解して、使いこなせるようになってくださいね。

 オンライン英会話探しをする人必見
おすすめのオンライン英会話

オンライン英会話57社を調査して厳選した「人気のおすすめオンライン英会話」のランキングをご紹介！

オンライン英会話の選び方から目的別のおすすめランキングが用意されているので自分にぴったりのオンライン英会話がきっと見つかります。

本当におすすめできる
人気オンライン英会話ランキングを確認

おすすめ通学型英会話教室はこちら

おすすめ人気の有名英会話教室・スクール比較ランキング10選【2024年最新版】 プロリア 英会話で申込みが多いおすすめ人気の有名英会話教室・スクールランキング10選【2024年最新版】は、英会話イーオン（AEON）、Berlitz（ベルリッツ）、NOVA、ECC外...

未来進行形とは？

未来進行形とは、未来の時制を表す「未来形」の1つです。
未来を表す「will」と進行形を表す「be＋動詞～ing」を組み合わせて、基本的に「主語＋will be＋動詞～ing」の語順で使われます。

「tomorrow」「next month」など未来を指す単語や、未来の一時点を表す文節と一緒に使われることが多いです。

未来進行形はどんな場面で使うの？

日常会話では、未来進行形は基本的に以下の3つの場面で使われています。

未来のある時点で進行中の出来事を表す時

未来進行形は、ある未来の時点で進行中、もしくは一定の時間継続中であろう出来事や行為・動作を予測する場合に使われます。
「その時（まさに）～しているだろう」などと訳されます。

未来進行形を未来を表す単語や文節と一緒に使うと、その時点で一定の時間継続していると思われる行為・動作を指すことができます。
また、「still（まだ、いまだに、今もなお）」を使って、現在進行中の出来事や動作が未来のある時点でも継続中であることを表現することも可能です。

例文：He will be giving his first presentation tomorrow afternoon around 1:00 pm.
意味：明日の午後1時ごろ、彼は初めてのプレゼンをしているでしょう。

例文：By the time today’s meeting starts, I will be working on my report.
意味：今日の会議が始まるころ、わたしは報告書を作っているでしょう。

例文：When my mother comes home in the evening, I will still be doing my homework.
意味：夕方母が家に帰ってくる時、ぼくはまだ宿題をしているだろう。

未来進行形は、現在進行形の「今まさに～している」という表現の時制を未来の方向にずらした文法と捉えることができるかもしれません。
ちなみに、時制を過去の方向にずらすと「過去進行形」です。

すでに決まっている予定を表す時

未来進行形は、様々な都合や成り行き、物事の流れを客観的に見て、未来のある時点で実行することが決まっている予定も表現できます。
「～することになっている」「～することになるだろう」などと訳されます。

文脈によっては、日本語として自然な訳にするため「～することになっている」と訳されないこともあります。

例文：Next week, she will be going on a business trip to Boston.
意味：来週、彼女はボストンに出張に出かけることになっています。

例文：I will be staying at a hotel in front of the station during my trip.
意味：旅行中は駅前のホテルに泊まることになるでしょう。

例文：I will be having a meeting with the client at 3:00 PM.
意味：午後3時にクライアントと打ち合わせがあります。

丁寧な印象を与えたい時

未来進行形は客観的で話し手本人の意志が含まれない表現なので、丁寧で柔らかい印象を与えることができます。
そのため、ビジネスシーンやホテルなどの接客、新幹線のアナウンスなどでもよく使われています。
「～いたします」「～させていただきます」と訳されることが多いです。

また、未来進行形を使うと、話題に出ている物事を確実に実行すると強調するニュアンスも出せます。

例文：We will be contacting you as soon as the schedule is finalized.
意味：スケジュールが決まり次第、連絡いたします。

例文：We will be shipping your order immediately.
意味：ご注文の商品をすぐに発送させていただきます。

例文：We will be sending you this month’s invoice tomorrow.
意味：明日、今月分の請求書を送付させていただきます。

特に相手が計画していることや今後の予定を尋ねる時に、この丁寧な印象を与える未来進行形を使うことが多いです。

未来進行形の否定文・疑問文の使い方

未来進行形の否定文・疑問文の使い方も例文と一緒に確認してみましょう。

否定文は「主語＋will not be＋動詞～ing」

否定文で未来進行形を使う場合、語順は「主語＋will not be＋動詞～ing」です。
「will not」の部分が省略され「主語＋won’t be＋動詞～ing」と表現されることもあります。

未来のある時点において進行中・継続中ではないと予想される出来事や行為・動作を表現し、「その時～していないだろう」と訳されます。

例文：I will not be working in this office when I am thirty.
意味：30歳になる頃には、わたしはこのオフィスで働いてはいないでしょう。

例文：When this shopping mall is completed, she will not be living in this town.
意味：このショッピングモールが完成する時には、彼女はこの町に住んでいないでしょう。

例文：It won’t be raining when I go to work tomorrow morning.
意味：明日の朝出勤する時、雨は降っていないだろう。

例文：My parents won’t be going out this weekend.
意味：今週末は、両親は外出しないだろう。

疑問文は「Will＋主語＋be＋動詞～ing」

未来進行形の疑問文は、「Will＋主語＋be＋動詞～ing」の語順です。
ある出来事やある行為・動作が、未来の時点において進行・継続していると考えられるかを尋ねることができます。

「未来進行形」の疑問文に答える場合は、「Yes, I will」か「No, I will not / won’t」を使います。

未来進行形と未来形の違い

未来の時制を表す「未来形」の一般的な形は、「will」や「be going to」を使う文章です。
これらと「未来進行形」の「will be going to」とでは、どのようなニュアンスの違いがあるでしょうか？

未来進行形は、行為や動作が未来の時点で一定の時間継続しているニュアンスを出したい場合に使われます。
一方、「will」は未来の時点で1度行われる行為・動作を表し、それが継続しているニュアンスは含まれません。

また未来進行形は、客観的に見て実行することが決まっている予定を表します。
様々な都合上「そういう予定になっている」という状況で使われ、そこに話し手の「こうするつもりだ」という意志は含まれません。

一方で「will」は「こうするつもりだ」という話し手本人の意志を強調し、「be going to」はすでに計画が進んでいる確実な予定を表します。
未来進行形も実行することが決まっている予定を表しますが、「be going to」はさらに確実に予定が決まっている場合に使われる表現です。

そして、客観的な視点を持つ未来進行形を使うことで、「will」や「be going to」よりも丁寧で柔らかい表現ができます。

まとめ

今回は、英語の「未来形」の一つ「未来進行形」が持つニュアンスやよく登場する日常的な場面を紹介しました。
「will」や「be going to」など他の未来形との違いも理解して、使い分けができるようになりましょう。