英単語の覚え方！語源×語感×イメージで暗記が苦手でもラクラク定着！「語源×語感×イメージでごっそり覚える英単語」

英単語を覚えるのが苦手…そんなふうに感じている方は多いのではないでしょうか。せっかく単語帳を開いてもなかなか頭に入らず、ようやく覚えてもすぐに忘れてしまう…。

「英単語は、ただ丸暗記するものではなく、ちゃんと意味のある“言葉”なんです。語源やイメージを通して理解できれば、ぐっと覚えやすくなりますよ。」

そう話すのは、英語講師であり、「英単語の語源図鑑」などのベストセラーを手がけたすずきひろし氏。新刊『語源×語感×イメージでごっそり覚える英単語』では、「語源」「語感」「イメージ」 を活用し、英単語を無理なく記憶に定着させる方法を紹介しています。

語源で単語の意味を理解し、イラストや語呂でイメージ化することで、効率よく語彙を増やせる点が本書の特徴です。

この記事では、著者のすずきひろしさんにお話を伺いました。英単語の暗記がつらいと感じる方は、ぜひ参考にしてみてください。

すずきひろし
おとなのための英語塾 主宰／英語講師・イラストレーター
ベストセラー『英単語の語源図鑑』（かんき出版）シリーズの共著者で英単語イラスト図解化の考案者。単語の意味や英文法をイラスト図解でわかりやすく説明する方法を追求する。神奈川県相模大野「おとなのための英語塾」やカルチャーセンターで、初歩の英語から受験英語、ビジネス英語など幅広く教え、生涯学習をサポートする。出版社からの13冊の著作のほか、Amazonkindleからの自主出版に『都市伝説的英単語の不思議探訪』『レベルゼロからの英語授業　なにしろやさしい学習本』など。
おとなのための英語塾

すずきひろし
おとなのための英語塾 主宰／英語講師・イラストレーター
ベストセラー『英単語の語源図鑑』（かんき出版）シリーズの共著者で英単語イラスト図解化の考案者。単語の意味や英文法をイラスト図解でわかりやすく説明する方法を追求する。神奈川県相模大野「おとなのための英語塾」やカルチャーセンターで、初歩の英語から受験英語、ビジネス英語など幅広く教え、生涯学習をサポートする。出版社からの13冊の著作のほか、Amazonkindleからの自主出版に『都市伝説的英単語の不思議探訪』『レベルゼロからの英語授業　なにしろやさしい学習本』など。
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英単語の覚え方を試行錯誤してきたからこそ伝えたいこと

―本日はよろしくお願いします。まずは、すずきさんのご経歴を教えていただけますか？

すずき様（以下、すずき）：私はもともとは外資系機械メーカーで技術者として働いていました。海外の技術者やマーケティング担当者と日常的にやり取りをする中で、実践的な英語力が必要になり、試行錯誤しながら身につけていきました。

そのうちに、職場の同僚や部下に英語を教える機会が増え、勉強会を開くようになりました。そこで「英語をどう学べば効果的なのか」に興味を持ち、独自の学習法を考えるようになったことが、英語教育に携わるきっかけです。

―その後、英語学習書の執筆も始められたのですね？

すずき：はい。自分が考えた学習法を形にしたいと思い、2011年に英語学習ブログを開設しました。そこで発信を続けるうちに多くの読者から反響をいただき、出版社から声をかけていただいたことが最初の出版につながりました。英単語や英文法を「図解」でわかりやすく説明するスタイルは、ブログの読者や英語を教えている生徒さんたちのフィードバックをもとに、試行錯誤しながら確立したものです。

『英単語の語源図鑑』シリーズは特に多くの方に読んでいただいています。また、前置詞の使い方をストーリー仕立てで学べる『前置詞おはなし絵巻』も、楽しく学べると好評です。「中学2年レベルで読める英語のお話がなかなかない」という話を生徒にしたところ、「自分で作ればいいじゃないですか」という生徒の意見を受け、オリジナルの物語を作りました。

他にも、単語の意味や文法の仕組みを、単なる暗記ではなく「理解する」ことで身につけられるように工夫した書籍を、共著を含めてこれまでに十数冊執筆しています。

英単語は丸暗記しなくていい！効率的な覚え方とは？

ー今回の『語源×語感×イメージでごっそり覚える英単語事典』は、どのような目的で書かれたのでしょうか？

すずき：本書の目的は、英単語を無理なく覚えられるようにすることです。暗記ではなく、語源やイメージを活用することで、楽しく自然に覚えられる方法を解説しています。私の運営する英語教室「おとなのための英語塾」でも、目指しているのは「生涯学習」です。実際に、80代の生徒さんもいらっしゃって学ぶことを楽しんでおられますよ。

―どのレベルの英語学習者に適していますか？

すずき：中学生くらいからシニアの方まで、英検3級〜準1級、TOEIC対策、そしてビジネス英語を学びたい方まで、幅広いレベルに対応しています。収録単語数は2,400語以上あり、学習の目的に合わせて活用できます。

―本書で紹介されている学習法について教えてください。

すずき：「単語は正しく分解すれば意味が見えてくる」ことを理解することが大切です。次に、それぞれの要素を「感じる」練習をすることで、記憶に要する負荷が下がります。

英単語には日本語の感覚と似ているものも多いため、それを活用することも効果的です。学習方法は人それぞれですが、絵が得意な人はイラストにする、体で覚えるのが得意な人は動きを取り入れるなど、自分に合った方法で学ぶことがポイントですね。本書では「語源体操」という、体を使って覚える方法も紹介しています。

―語源体操…、気になります。効果的な覚え方はありますか？

すずき：日本語化している外来語（「デパート」「コンテナ」「リスペクト」など）を英単語の構造や意味と結びつけ、関連する単語とセットで覚えることをおすすめします。また、英語には似たような単語が多いですよね。

たとえば、「con〜」「pro〜」で始まる単語はたくさんあります。でも、これは逆に「似ているからこそ違いを意識してまとめて覚える」ことで、むしろ記憶に定着しやすくなります。contrast（対比）とcontract（契約）はスペルが似ていますが、意味は全く異なります。「おべんと」と「イベント」の違いくらい明確です。

ー語呂合わせでの覚え方もあるのですね。

すずき：一般的な「語呂合わせ」で覚える方法は、1つの単語にしか使えず、ダジャレ的な意味とのつながりも薄いため、多くの単語を効率的に覚えることが難しい場合があります。

しかし、本書では「意味が成立する語呂」を活用し、関連する単語もまとめて覚えられる工夫をしています。たとえば、「詳細が出ている（detail）」や「入国審査で移民グラッと（immigrant）」など、実際の意味と結びつく語呂を採用しました。

さらに、detail（詳細）ならretail（小売）、tailor（仕立て屋）のように、同じ語源を持つ単語をセットで学べるようになっています。また、イメージを助けるイラストも取り入れ、視覚的にも記憶に残りやすいよう工夫しています。

英単語を覚えられない方におすすめ！「ともだち」になってほしい

ー「語源×語感×イメージでごっそり覚える英単語」は盛りだくさんの内容ですね。大変ではなかったですか？

すずき：孤独な作業でした。今回は監修者も頼まなかったので内容も全体構成もページ構成も一人で決める必要があったので「ひとりよがり」になっている心配が常にありました。

それを救ってくれたのが生徒さんたちです。途中、内容に関する相談に乗ってもらったり、最終に近い段階で読んでもらってフィードバックをもらったりして助けてもらいました。そのため、より英語学習者の方に寄り添った内容になっていると思います。

ーでは、最後に読者の方へメッセージをお願いします。

すずき：英単語で苦労する生徒さんを多く見てきた経験から、少しでも助けになればと思い、この本を作りました。

私自身も英単語を覚えることに苦労し、暗記がとにかく苦痛だったんです。そして、試行錯誤の末に「英単語って簡単だ！」と思えるようになった方法を見つけました。本書では、私が何年もかけて考え、編み出した暗記のコツや知恵をできる限り詰め込んでいます。

「英単語は簡単で面白い！」そう感じてもらうことが、私の役目だと思っています。「このネタ、学校で友だちに話したい！」と思えるような内容も盛り込みました。

この本が、一度読んで終わるものではなく、机の上に置いて、気になったときにいつでも手に取れる「ともだち」のような存在になってほしいと願っています。ぜひ一度手にとっていただき、今までの暗記本と比べてみてください。

「語源×語感×イメージで ごっそり覚える英単語事典」はベレ出版でご購入いただけます。

■取材協力：おとなのための英語塾 相模大野