オンライン英会話の活用方法は？使い方と上達するコツをレベル・目的別に徹底解説

いつでもどこでも英会話レッスンを受けられるオンライン英会話。その手軽さから、利用を考えている人や使い始めた人は多いでしょう。

オンライン英会話を利用するからには、効果的な活用方法や上達のコツを知っておきたいところです。今回は、オンライン英会話で効果を出すために、以下の情報を紹介します。

オンライン英会話を利用するか迷っている人、始めたけど効果的な使い方がわからない人はぜひ参考にしてくださいね。

【基本】オンライン英会話の活用方法・使い方7選

オンライン英会話の基本的な活用方法を7つ紹介します。

英語を学ぶ目的・目標を明確にする

オンライン英会話を効果的に使うには、英語を学ぶ目的を明確にすることが大切です。

英語を学ぶ明確な目的がないと、モチベーションが下がったときに挫折しやすくなってしまいます。

たとえば、プロリア英会話の調査では、全体の64％が「教養やスキルアップのため」にオンライン英会話を利用していることがわかっています。教養やスキルアップがゴールなら、目標設定方法の一つである「SMARTの法則」に沿って掘り下げるなどして、さらに明確化するといいでしょう。

「スキルアップのため」→「IT業界で使えるビジネス英語を身に付け、1年以内に外資系IT企業に転職するため」のように明確な目標をたてると、モチベーション高く取り組めます。

毎月のレッスン回数を決める

オンライン英会話を利用するなら、毎月のレッスン回数の目標を決めましょう。

なぜなら、オンライン英会話は自分のペースで自由に受講できる分、意識的に管理しないと挫折しやすいからです。プロリア英会話が実施した調査では、オンライン英会話をやめた理由として「挫折してしまった」が1位に挙がっています。

レッスン回数は多いに超したことはないですが、継続できなければ意味がありません。週1〜2ペースでもいいので、続けることが大切です。

「週2回ペースで毎月8レッスン」「隔日で毎月15レッスン」など、自分にとって無理のない目標を設定し、毎月その目標を達成できるように続けていきましょう。

レッスン前に予習する

オンライン英会話で効果的に英語力を伸ばしたいなら、レッスン前の予習も大切です。

何の準備もせずレッスンを受けるのと、予習をしてからレッスンに挑むのとでは、英語力の伸びしろに大きな差が生まれます。

オンライン英会話の予習は、レッスンで使用する教材を使って10〜15分程度を目安に取り組みます。具体的には、以下の学習を行うと効果的です。

毎回のレッスンを充実させるためにも、受講前に予習の時間を確保するようにしましょう。

レッスン後に復習する

オンライン英会話のレッスンは受けっぱなしにせず、復習に取り組みましょう。

復習は、コースの内容にもよりますが、レッスン教材を中心に行う方法が基本です。レッスンで学んだことを定着させるイメージで、以下の学習を行います。

毎回の復習をしっかり行い、着実に英語レベルを高めていきましょう。

復習時間は、予習と合わせて30分程度で十分です。頑張りすぎて負担になったり、レッスンを受けるのが億劫になったりしては意味がないので、予習・復習をそれぞれ10〜15分程度を目安に取り組んでみましょう。

3ヶ月以上継続する

オンライン英会話で効果を出したいのであれば、最低でも3ヶ月以上は継続しましょう。

個人差はあるものの、オンライン英会話で何らかの効果を実感できるまでには、3ヶ月ほどの時間がかかるからです。

オンライン英会話を初めて間もないうちは効果がわかりにくいこともあるので、3ヶ月以上は継続することを心がけましょう。

相性の良い講師を2〜3名見つける

相性の良い講師を2〜3名見つけることも、オンライン英会話を効果的に活用するための方法です。

講師によって教え方や話すスピード、性格、雰囲気などが異なるため、レッスンを通して自分が楽しいと思える講師を見つけることが大切です。

また、お気に入り講師は2〜3名見つけておくことをおすすめします。なぜなら、オンライン英会話では人気講師から予約が埋まっていき、レッスンしたい講師が1名しかいないと希望する日時に予約するのが難しくなってしまうからです。

実際に、「オンライン英会話の悪かった点」のアンケート調査では「予約が取りにくい」が1位となっています。

レッスン以外に自習時間を確保する

オンライン英会話で効果を出すには、レッスン以外に自習時間を作りましょう。

なぜなら、オンライン英会話はアウトプットの場であり、レッスンを充実した時間にするには受講前後のインプットが必要だからです。

また、英語習得は時間がかかるプロセスのため、レッスン以外に自分で学習時間を確保する必要があります。

目安として、TOEICのスコアを100点アップするのに200〜300時間の学習時間が必要とされています（参照：OXFORD UNIVERSITY PRESS）。しかし、オンライン英会話のレッスンは25分と短いため、レッスンだけでは毎日受講しても最低でも480〜720日かかる計算です。

【レベル別】オンライン英会話で上達するコツ・勉強法

オンライン英会話で上達するコツと勉強方法を、以下の3つのレベルに分けて紹介します。

初心者・中級者・上級者ってどれくらい？

まず、初心者・中級者・上級者の定義を確認しておきましょう。

レベル	英検級	TOEICスコア
上級	1級	851〜990点
	準1級	756〜895点
中級	2級	501〜755点
	準2級	401〜500点
初級	3級	400点以下
	4級
	5級

日本英語検定協会の「英語力の指標」を参考に、各レベルに相当する英検級とTOEICスコアをまとめました。

この記事では、初心者・中級者・上級者をそれぞれ下記にて定義し、オンライン英会話で上達するコツや勉強法を解説していきます。

【初心者向け】オンライン英会話で上達するコツ・勉強法

初心者向けのオンライン英会話で上達するコツ・勉強法は以下の3つです。

中学レベルの英文法と英単語を学ぶ

初心者はまず、中学レベルの英文法や英単語を学び、基礎を身につける必要があります。

オンライン英会話は、全く英語が話せない初心者でも利用できますが、講師と会話をする場である以上、基本的なやり取りは英語でできるようにしておくとスムーズです。

基礎がある状態から始めるのと、ゼロから始めるのとでは、自分への負担や成長スピードが大きく異なります。

初心者は、自分の現時点の英語レベルを確認する意味も含め、中学レベルの基礎的な文法と単語を覚え直すことから始めましょう。

また、各スクールが公開している「オンライン英会話で覚えておくといいフレーズ」に目を通しておくのもおすすめです。

DMM英会話とっさのフレーズ帳
hanaso レッスンでよく使うフレーズ集

初心者向けの教材・コースを選ぶ

初心者は自分のレベルに合った教材・コースを選ぶことが重要です。

自由に会話するフリートークや難易度が高い教材は、使いこなせる語彙やフレーズが少ない初心者にはハードルが高く、挫折の要因になることも。初心者向けのカリキュラムなら、無理なくレベルアップを目指せます。

初心者向けの教材・コースは多くのオンライン英会話で用意されていますが、細かなレベルやラインアップはスクールによって異なります。スモールステップで着実に学んでいけるよう、細かくレベル分けされた初心者向け教材・コースのラインナップが充実したスクールを選ぶといいでしょう。

英語学習を習慣化する

英語学習を習慣化することも、初心者がオンライン英会話で上達するコツの一つ。

なぜなら、英語は継続なしには話せるようにならないからです。そして、継続するためには「習慣化」が必要になってきます。

習慣化に関する回答（1週間のレッスン受講目標回数を決める、レッスンを受講する曜日や時間帯を固定する）が66.7％を占めており、継続には習慣化が大切だとわかります。

オンライン英会話を習慣化して継続するコツは以下のとおりです。

勉強時間は多いに越したことはないですが、無理のない学習時間から始めて、とにかく継続することが大切です。初心者は英語に触れる時間を習慣化することを目標の一つとしてみましょう。

【中級者向け】オンライン英会話で上達するコツ・勉強法

中級者がオンライン英会話で上達するためのコツ・勉強法は以下の3つです。

発話量を増やす

中級レベルに達した人は、レッスン中の発話量を増やすことに注力しましょう。

TOEIC700点以上の人を対象としたアンケート調査によると、約56％の中上級者がスピーキングの伸び悩みを経験しています。具体的には「グループでの会話で自分の意見を言えない」「スムーズに英文を作れない」「ネイティブの速度についていけない」などです。

発話量を増やすには、受講回数を増やすことに加えて、レッスン中に意識的にたくさん英語を話すことが効果的です。以下は、発話量を増やす方法の一例です。

中級者は、今ある英語の基礎知識をベースに、発話量を増やしてスピーキングを伸ばしましょう。

録音・録画機能を活用する

ある程度スムーズにレッスンを受けられる中級者は、レッスンの録音・録画機能を活用してみましょう。

録音・録画機能を使ってレッスンを振り返れば、自分が話す英語の発音やスピード、言葉の詰まりなどを客観的にチェックできます。間違いや改善点に気づくことで、自分の全体的な英語レベルを効果的に向上できます。

また、レッスン動画を残しておけば、いつでもレッスン内容を振り返れるというメリットも。理解できなかった講師の発言を聞き返したり、新たに学んだ内容を復習して定着させたりもできます。

試験やレベルチェックテストを受ける

すでにある程度の英語力がある中級者は、レッスンと並行して資格試験やレベルチェックテストなどを受けて、自分の実力を測りましょう。

オンライン英会話を続けていると、「成長しているのかわからない」と中だるみが出ることも。そんな時、テストで実力を測ることで、日々のレッスンの効果や成長を実感し、頑張る意味を再認識できます。

実力を測る方法は、英検やTOEICなどの試験を受ける以外に、各オンライン英会話スクールが提供するレベルチェックを利用するやり方もあります。

レベルチェックがあるオンライン英会話

オンライン英会話名	レベルチェック	料金
NativeCamp （ネイティブキャンプ）	マンスリースピーキングテスト	無料 （毎月1回）
レアジョブ	スピーキングテスト powered by PROGOS	無料 （コースによって毎月1〜2回）
DMM英会話	スピーキングテスト （基礎 / 上級）	無料

中級者は定期的に実力をチェックして、中だるみやモチベーションの低下を予防しましょう。

【上級者向け】オンライン英会話で上達するコツ・勉強法

上級者がオンライン英会話でさらに上達するコツ・勉強法は以下の3つです。

フリートークを活用する

オンライン英会話で上級者が英会話をさらに上達させるには、フリートークの活用がおすすめ。

フリートークは、自分が話したいテーマで講師と自由に会話できるレッスンです。会話の主導権を握り、瞬時に英文を組み立て、臨機応変にコミュニケーションを取るなどハードルが高い分、効果的に英語力を伸ばせます。

フリートークは、使いこなせる語彙やフレーズが少ない初心者にはおすすめできません。初心者は、教材を使ったレッスンで基礎を作ってからの挑戦をおすすめします。

たとえば、フリートークでは、以下のようにレッスンを自由に設計し、特定の分野について英語で話す練習をしたり、専門的な語彙・フレーズの知識を増強したりできます。

さまざまな国籍の講師と話す

上級者は、さまざまな国籍の講師と話してみるのもおすすめです。

ネイティブが話す訛りのない英語だけでなく、世界各国のアクセントに慣れることで、より実践的な英語力を鍛えられます。

海外に出ると、さまざまな国出身の人と英語を使ってコミュニケーションを取る機会がたくさんあります。そんな時、「訛りのない英語しか聞き取れない」では困るので、日頃から多種多様な英語のアクセントに慣れておくといいでしょう。

現在、世界には11億3,000万人以上の英語話者がいます。しかし、英語を母国語とする人口は3億7,900万人であり、残りの7億5,100万人は英語を「第2言語」として話しています。（参照：Wordtips）

また、さまざまなバックグラウンドを持つ講師と話すことで、英語表現の幅が広がったり、英語以外のこと（世界の国や時事ネタ、文化など）も学べたりするメリットも。

多国籍講師と話せるオンライン英会話

オンライン英会話名	講師の国籍
NativeCamp （ネイティブキャンプ）	129カ国
DMM英会話	130カ国以上

自分の苦手を強化してレベルアップを目指す

すでに高い英語力がある上級者は、自分の苦手を重点的に対策してさらなるレベルアップを目指しましょう。

上級者であっても、「発音に自信がない」「電話が苦手」「ビジネスメールがうまく書けない」など、人によって苦手分野はあるもの。また、一般的に上級者は「スピーキングが苦手なタイプ」と「ライティングが苦手なタイプ」に分かれます。

以下のように自分のタイプに合わせてオンライン英会話を活用して対策することで、英語レベルを底上げできます。

自分に不足しているポイントを強化できる教材やコースを選んで受講しましょう。

【目的別】オンライン英会話で上達するコツ・勉強法

以下の4つの目的別に、オンライン英会話で上達するコツと効果的な学習方法を紹介します。

英語を話せるようになりたい

教養やスキルアップのために英語を話せるようになりたい場合、とにかくレッスン数をこなして発話量を確保しましょう。

オンライン英会話のレッスン時間は25分と限られています。そのため、受け身で参加したり、講師の質問に「Yes」「No」だけで答えたりするのはもったいないことです。失敗や間違いを恐れず、たくさん英語を話すことを意識しましょう。

できるだけ多く発話量を確保するコツは以下のとおりです。

また、「発話」に重きを置いたカリキュラムを受講するのも一つの手です。たとえば、英語のみを用いて英語を4倍速で学べるカランメソッドの場合、受講者が休む暇なく英語を話せるように設計されているため、発話量を確保しやすいです。

仕事でビジネス英語が必要

仕事で英語が必要な場合は、ビジネス英語に特化したオンライン英会話スクールで学ぶことが重要です。

ビジネス英会話と日常英会話では、表現の丁寧さや好んで使われる語彙・フレーズが異なります。ビジネス英語の指導を得意とした講師から集中して学べる環境を作りましょう。

具体的な学習の流れとしては、実際の仕事場で使う定番フレーズを「インプット」→「アウトプット」という順で自分のものにしていくと効果的です。

また、同じビジネスパーソンでも、人によって具体的な目標や英語が必要になるシチュエーションは異なります。「IT業界で使えるビジネス英語を身に付け、1年以内に外資系IT企業に転職する」など、目標はできるだけ具体的にイメージして日々の学習に取り組みましょう。

ビジネス英語に強いおすすめのオンライン英会話は、以下の記事で紹介しています。

旅行先でコミュニケーションをとりたい

海外旅行に向けて英会話スキルを身につけたい場合は、基本的なリスニングとスピーキングを鍛えると同時に、海外旅行中によく使う定番フレーズを学習すると効果的です。

基本的な英会話力と旅行英会話フレーズをマスターすることで、旅行先で問題なくコミュニケーションを取れるようになるでしょう。

また、旅行で使う語彙やフレーズはただ覚えているだけでは意味がありません。しっかり使いこなせるように、旅行先で起こりうるシチュエーションを想定した会話練習やロールプレイをするといいでしょう。

旅行先で英語が必要になるシチュエーションはある程度想定できるため、難しい内容を英語で言えるようになる必要はありません。

オンライン英会話を活用して、旅行英会話フレーズを学んだりロールプレイで練習したりして、旅行先で必要なコミュニケーション力を身につけましょう。

旅行英会話を学べるオンライン英会話

オンライン英会話名	コース・教材
NativeCamp （ネイティブキャンプ）	旅行英会話
DMM英会話	旅行と文化
Cambly（キャンブリー）	旅行のための英語

英検やTOEICなどの資格対策をしたい

英検やTOEICなどの資格対策を目的にオンライン英会話を利用する場合は、資格対策専用のコースで英語を学ぶことが重要です。

資格によって測定技能や対策すべきポイントは異なるため、特定の試験対策に特化したコースを選ぶと効率的に合格・スコアアップを目指しやすいです。

英検対策なら、過去問を解きながらテスト形式に慣れたり、模擬面接を通して2次試験対策をしたりできるコースだと効果を得やすいでしょう。TOEIC対策の場合は、目標スコアに応じて苦手なセクションを強化したり、出題傾向と対策を学んだりできると安心です。

ただし、オンライン英会話のレッスンだけでは、資格対策としては不十分です。たとえば、TOEICの場合、元のスコアと目標スコアにもよりますが、100点のスコアアップには200〜300時間の学習時間が必要とされています（参照：OXFORD UNIVERSITY PRESS）。

オンライン英会話だけで200〜300時間を確保するには、480〜720レッスン受ける必要があり、現実的ではありません。レッスンを通して試験対策をすると同時に、自習時間を確保する必要があります。

英検対策やTOEIC対策に強いオンライン英会話については、以下の記事で紹介しているので参考にしてください。

まとめ

オンライン英会話の効果的な活用方法をもう一度紹介します。

オンライン英会話で効果を引き出すには、目的を明確にした上で学習を習慣化し、3ヶ月以上継続することが大切です。

また、上記の基本を押さえた上で、自分のレベルに応じたコツ・勉強法も取り入れていきましょう。

初心者	中学レベルの英文法と英単語を学ぶ 初心者向けの教材・コースを選ぶ 英語学習を習慣化する
中級者	発話量を増やす 録音・録画機能を活用する 試験やレベルチェックテストを受ける
上級者	フリートークを活用する さまざまな国籍の講師と話す 自分の苦手を強化してレベルアップを目指す